田んぼ 畑って すごい!! 〜どこから来るの 私たちの給食〜
実施団体:宮城県地球温暖化防止活動推進員 みどりむしグループ
〜はじめに〜
最近、「地球温暖化」という言葉を毎日新聞やテレビから報道されています。北極の白クマさんのためにも、地球温暖化防止のために何かをしなくては、と思っている児童生徒が増えてきています。
温室効果ガスの二酸化炭素削減に役立つものが私たちの生活の中にあります。最も身近な食事の中にもあります。美味しくいただいて地球温暖化防止に役立つのです。旬の地場産の農産物を使用した料理を美味しく食する。農産物を栽培している生産者の方に感謝しながらいただくだけで、地球温暖化防止に役立っているのです。
このプログラムでは、学校給食に使用されている食材の生産地を調べることから農産物を栽培している田畑の働きを観察し、「給食」や「食事」のいただき方について考える機会になることを目指しています。
1企画準備
(1)活動の位置づけ
小中学校での環境教育の授業プログラムの一例としてこれらを提案します。主として「総合的な学習の時間」での学習を考えていますが、稲栽培などの特別学習、理科や社会など他教科と関連させて複合的な学習へと発展させることも可能です。
(2)実施内容の検討・確認
(ア)実施日・場所・時間・参加人数の確認
環境学習の実施日、場所、時間、参加人数を確認します。学習教室での机椅子の配置、ミニチュアセットのセット数を検討し、グループ分けを確認いたします。
プログラムの中に栄養士さんからの講話予定の場合は、栄養士さんの業務を考慮して、午後からの授業が望ましいかと思います。
また、稲栽培などの特別学習を取り入れている場合は、イネの生長観察日に合わせ田んぼの側で行なうことも可能です。同様に、学校畑で野菜栽培などの特別学習と一緒に畑の側で行なうことも可能です。屋外での場合、移動方法と学習場所の広さは、児童生徒の安全を第一に確認いたします。
教室以外の屋外での学習を予定し、雨天時だった場合は、田畑での特別授業を中止とし、特別の理由がない場合、教室内の授業に変更させていただきます。
(イ)給食の調理法式の確認
単独調理場方式なのか、共同調理場方式なのかをお伺いし、プログラムを進行させてまいります。
(ウ) 観察セットの持込みの検討
学校の敷地内のプール脇などの土を気温測定の農産物の栽培されてない大地として使用することを許可願います。
ミニチュア田畑と学校の土を入れた大地のセットを、環境学習の前日に児童が観察できる場所へ持ち込み、設置することを許可願います。前日から児童の目に触れさせ、校地も観察することで、学習への関心を高める効果と、学習場所へのミニチュアセットの気温などの環境適応を図るものです。
(エ) 栄養士さん・生産者の講話の検討
学校給食の献立を作っている栄養士さんや、調理に使われている農産物を栽培している生産者の気持ち、思いなどを知ることで、給食の味わいと食に対する感謝の気持ちが増す効果が期待されます。
(オ) ワークシートの作成
学習を補助し、振り返りや気づきを促すための用紙として、観測記録、要点や感想を記録できるシートを準備します。
2プログラムの実施
(1)主なアクティビティの概要
所要時間 |
イベント |
位置づけ |
工夫・留意点 |
25分 |
温暖化の仕組みと現状 |
環境学習であることを児童生徒へ確認 |
・今日の地球温暖化の現状のプレゼンテーション
(含む:アイスブレイク、学習の概要説明) |
20分 |
買い物ゲーム |
給食食材の買い物ゲーム |
・給食の食材が揃うまでのお話
・ 実際に給食に供された食材の産地と、仙台市場での県内産の流通割合を勘案し産地設定の食材の買い物との比較 |
30分 |
田畑の気温調べ |
日の出から日の入りまでの半日間の気温変化のシミュレーション |
・ミニチュアセットによるシミュレーションから大地と田畑との気温の変化の違いの発見
・田畑(植物)が持つ、ヒートアイランド緩和力と、CO2吸収力(大気浄化力)への気づき |
15分 |
まとめ・振り返り |
給食の価値の再認識と生活の振り返り |
・毎日続けることが比較的簡単な誰でも取入れ可能な地産地消への気づき |
(2)各アクティビティの詳細
(ア)温暖化の現状
1. アイスブレイク
- 主催者自身が学習会場の緊張を解す手本となる自己紹介をした後、全員で言葉遊びゲームなどを行って打解けあい、今日の学習への意欲を養います。
- 所要時間:10分
- 使用教材:名札、文字ボード
2. 温暖化の仕組みと現状
- 温暖化の仕組みと現状をパワーポイントによるプレゼンテーションを行い、児童生徒に地球環境への関心を高めます。
- 所要時間:15分
- 使用機器・教材:パソコン、プロジェクター、スクリーン、マイク、赤外線ポイントマーカ
(イ)買い物ゲーム
1. 給食食材のお話
- 学校でいただいている給食の食材が給食センターや学校の給食室へ届くまでを、パネルを使って説明します。
- 所要時間:5分
- 使用機器・教材:「給食食材がそろうまで」パネル、パネル掲示マグネット、黒板、マイク、指示棒
2. 買い物ゲーム
- 始めに、買い物ゲームの進め方の説明を行い、全員で買い物ゲームをします。グループごとに、買ってきた食材の産地などを比較し、グループで使用する食材を決定し、グループ記入用紙に記入します。
- 買い物ゲームから気づいたことをグループで話し合い、グループ記入用紙に記入します。
- 所要時間:15分
- 使用機器・教材:「給食食材の産地調べ」記入掲示用紙、「給食食材の産地調べ」グループ記入用紙、パネル掲示マグネット、黒板、マイク、マーカー、指示棒、食材カード
(ウ)田畑の気温調べ(シミュレーションゲーム)
- 最初に、気温の測り方の説明と測定器の使い方の説明をしてから、測定器を使って試し測りを行ないます。
- ミニチュアセットの田畑などの説明をし、グループごとに「日の出」から「日の入り」まで6回の気温測定を行ないます。測定した気温を児童生徒に読み上げてもらい、黒板の「田んぼ・畑などの1日の気温調べ」記入用紙に記入します。
- 「田んぼ・畑などの1日の気温調べ(結果)」グラフ用紙にグラフを作成します。 気温調べや、グラフから気づいたことをグループで話し合い、気温調べグループまとめ用紙に記入します
。
- 所要時間:30分
- 使用教材・機器:ミニチュア田畑セット、放射温度計、タイマー、「測定する太陽の位置」パネル、マグネット付太陽マーク、「田んぼ・畑などの1日の気温調べ」記入掲示用紙、「田んぼ・畑などの1日の気温調べ(結果)」作成掲示グラフ用紙、「気温調べグループまとめ用紙」マーカー、パネル掲示マグネット、線引き用定規
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(エ) まとめ・振り返り
1. 学習の振り返り
- 今日1日の学習を振り返りながら、給食に利用されているお米や野菜などの農産物 の栽培されている「田んぼのちから」「畑のちから」について、質疑応答や意見交換を行ないます。
- れぞれが記録してきたワークシートやグループのまとめを見返し、考えをまとめる時間を設けます。
2. 気づきの提供
- 各学年の学習内容に従って、給食から児童生徒へ日常生活の振り返りと気づきを促します。
3. 所要時間:15分
3主催者の振り返り・今後への活かし方
今回のプログラム作成にあたって一番難しいと感じた点は、小中学生対象の環境学習プログラムということで、シンプルに「地産地消は地球に優しい」をどの様なプロセスを組んで展開するかということです。
「地産地消=地域農業振興」であり、「フードマイレージという移動に係る輸送に伴う環境負荷の軽減」を前面に出ている環境プログラムが多くあります。何を隠そう私たち「みどりむしグループ」もフードマイレージを前面に掲げた環境学習プログラムを実践してきました。栽培されている農産物を主人公にしたプログラムに変更できないか、一からプログラムの組み直しを図りました。主人公の農産物が生育している「田んぼ」「畑」の働きに注目し、「田んぼのちから」「畑のちから」が主人公のこのプログラムが出来あがりました。
植物の「気温上昇抑制力」「大気浄化力(CO2の吸収)」は、グリーンカーテンや、屋敷林(イグネ)の効能にも繋がるものです。
学校給食の食材の産地から「田んぼのちから」「畑のちから」を知り、さらに「植物の持つちから」を知ることが出来ました。学習に参加した児童生徒が、給食をいただくとき「田んぼのちから」「畑のちから」を思い出し、食材に感謝しながらいただいてもらえることを切に望ます。
最後にこのプログラム作成にあたり、岡田小学校の遠藤校長先生はじめ阿部教頭先生、本間栄養士の皆さま、荒巻給食センターの千葉栄養士さまはじめセンターの職員の方々から給食に関するご指導や情報をいただき完成させることが出来ました。紙面をお借りしまして感謝申し上げます。本当に有難うございました。