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「太陽ってすごい〜地球温暖化について考えよう〜」

実施団体:みやぎ環境カウンセラー協会

1環境学習プログラム実施にあたって

 地球温暖化やヒートアイランドの問題は、言葉では分かっていても実際に目で見ることはできないために、分かりにくい問題になっています。そんな分かりにくい内容をできるだけ簡単な実験で理解しようというのがこのプログラムです。
 環境問題は、一人ひとりの身近な行動によって解決していかなければなりません。太陽のことをよく知って上手に付き合っていきましょう。

2活動の主な流れ
環境全般について説明

 まずは、子どもたちから環境について知っていることを自由に発表してもらいます。
 次に実際に、地球上で環境がどのようになっているのか、環境カウンセラーから話を聞きます。

温暖化シュミレーション実験

  温暖化の仕組みを理解するためにいくつかの実験を行います。
 まず最初は二酸化炭素を多くいれた模型と普通の空気の入った模型を用意して、空気のあたたまり方を調べます。

問題解決に向けての実験1と2

 温暖化を止めるために、自分たちにできることは何か実験を通して調べます。芝生とアスファルト、白い板と黒い板に光を当て、温まり方と冷え方の違いを調べます。驚く結果が出ます。
 温度を計るときは、放射温度計を使います。

問題解決に向けての実験3

 これが「ソーラークッカー」です。太陽の光を集めて、お湯を沸かしゆで卵を作ることもできます。目玉焼きでもだいじょうぶです。
 太陽の力で作った料理はちょっと違った味がします。

電気を使わない遊び

 最後に電気を使わないで遊びます。竹とんぼや羽子板、こま、たこあげなど、校庭で元気いっぱい遊ぶことにより、自然エネルギーにも関心をもつようにします。


子どもたちの感想

◇すごく時間をかけて私たちに教えてくれてよかった。

◇これからはゴミもあまり出さず、電気もあまり使わない生活をしていきたい。

◇エコクッカーがあるなんて知らなかった。

◇いろいろな実験をわかりやすく教えてもらえて楽しかった。

◇私は最初、二酸化炭素が増えるのはいいことだとかんちがいしていました。その二酸化炭素を私たち人間が出しているのでびっくりしました。これからは地球にやさしい生活をしていきたいと思いました。

◇エコクッカーでわかしたお湯が80度もあってびっくりしました。

◇ふだんの暑さの原因は、地球にあるのではなく、ぼくたちにあるんだということがびっくりしました。

◇あまり理科は好きじゃなかったけど、今日の授業はわかりやすくて楽しかったです。
もう1回やりたいです。


第○学年○組  総合的な学習の時間活動略案

場所  1階多目的ホール、校庭   

  1. 単元名 「太陽ってすごい〜地球温暖化について考えよう〜」
  2. 本時の指導
    (1)目標
    ・地球温暖化がどのようにして起こるのか、その仕組みと原因について理解する。
    ・環境問題に対して、自分にできることを積極的に実践しようとする気持ちをもつ。

    (2)準備物
    ・温暖化模型セット  ・白熱電球  ・芝生  ・アスファルト
    ・黒、白板       ・ソーラークッカー  ・放射温度計
    ・ワークシート   ・竹とんぼ       ・プロジェクター
    ・ノートパソコン  ・延長コード    ・うずらの卵
    ・投光器   ・ホース
主な学習内容 指導上の留意点・支援
問題に
関心を
持つ















問題を
解決
する












深める





























まとめる
  1. 環境問題について知っていること、
    実践していることを発表する。

・球温暖化 ・酸性雨
・大気汚染 ・絶滅危機の動植物
・ヒートアイランド ・オゾン層の破壊
・エネルギー問題 ・電気をすぐ消す
・ゴミの分別をしているよ

  • 自己紹介をして、本時の流れを説明する。
  • 時間が少ないので、一つ一つ説明するこ とはしない。
  • どうして、環境を守っていくことが大切 なのか、考えていこうとする気持ちをも たせる。
地球温暖化の原因と解決策をみんなで考えよう。
  1. 温暖化による被害について知る。
    ・海面上昇  ・動植物の絶滅
    ・異常気象  ・伝染病など
  2. 温暖間の仕組みについて知る。
    (実験1)
    模型による実験から空気があたたまる仕組みを理解する。
    ・どんなことがわかったかな。
    ・もっと知りたいことはないかな。
    ・二酸化炭素の力ってすごいな。
  3. どうして二酸化炭素が増えるのか原因を考える。
    ・二酸化炭素はどこから出てくるのかな。
  4. 温暖化を防ぐ方法を考える。
    (実験2)・・・緑を増やす
    芝生とアスファルトの温まり方、冷え方の違いを調べる。
    ・芝生とアスファルトを温めて、どちらの方が温まりやすいか調べる。
    ・温まった芝生とアスファルトの電球を消して冷え方を調べる。
    ・それぞれの温度変化から分かったことを話し合う。
  5. エネルギーの利用の仕方を考える。
    (実験3)・・・自然エネルギーの利用
    (1)ソーラークッカーを使って、お湯を沸かしたり、簡単な調理をする。
    ・本当に温まるのかな。
    ・鍋が黒いのはなぜかな。
    ・料理もできるなんてすごい。
    (2)透明なホース30メートルを延ばし、水を流す。
    ・はじめの温度とホースの先の温度はどれくらい変わるのかな。
  6. 身近なことから温暖化を防ぐこつを知る。
    (実験4)・・・衣服の調節
    黒い板と白い板に光をあてて、温度変化を調べる。
    ・こんなにも温度が変わるなんて…
    ・今度から洋服にも気をつけよう。
    ・頭が熱くなるのは髪の毛が黒いからなのかな。
  7. 実験を通して分かったこと、感じたことを発表し、自分たちにできることを考える。
    ・太陽はすごい力を持っているので、うまく利用すればいいんじゃないかな。
    ・街の中にもっと緑を増やしていきたい。
    ・エネルギーを大切にしていこう。
    ・自分たちにできることをもっと考えていこう。
  8. 自然の力で遊ぶ。
    ・自然の力を使った遊びにはどんなものがあるか考える。
    ・竹とんぼをつかって遊ぶ。
  • ワークシートに予想を書いてから実験を始める。
  • 二酸化炭素は普段の生活で発生していることを簡単に説明する。
  • 模型に入れる二酸化炭素が少ないと変化が出ないので、十分に入れるようにする。
  • 全員に温度を測らせて、あたたまり方を 実感させる。
  • 二酸化炭素の増加が自分たちの生活と深く関わっていることを理解させる。
  • 今、温暖化を止めないと、何年か後には大変なことになることを伝える。
  • あたたまり方だけではなく、冷め方も重要なポイントであることを知らせる。
  • 1分ごとに温度を計る。(5分間)
  • 天候によっては、ビデオによる説明と事前の実験結果の提示のみとする。
  • 温度を計る場合はやけどに注意する。
  • 装置にはあまり近づかないようにする。
  • ホースの実験は真夏が適している。
  • 活動時間が限られる場合は6番の自然エネルギーか7番の衣服の調節の実験をカットしてもよい。
  • 素材によっても違うことをふれておく。
  • どの考え方も認めてやり、行動に移すことが大切なことを伝える。
  • 身近な学校では、どんなことができるか、家庭ではどんなことができるか考えるように声掛けする。
  • 本時の活動の感想をカードに書く。
  • 感想を自由に発表しあう。
  • 校庭で遊ぶ。雨天の場合は体育館。
  • 二酸化炭素を使わない遊びを通して、自分の生活を見直すきっかけを作るようにする。
  1. 評価
    • 地球温暖化の仕組みと原因を実験や資料から理解することができる。
    • 何を調べるための実験なのか理解しながら、参加することができる。
    • 環境問題に対して、自分にできることを実践しようとする気持ちをもつことができる。
  2. その他
    • 発展の実験として、問題を解決する段階で天水桶を利用した打ち水実験も可能である。具体的にはアスファルトの温度を計測後、天水桶の水をまいて温度変化を調べるようにする。
実験1 空気のあたたまり方実験
  1. 地球儀をケースの中に入れたものを2つ用意します。 片方にはふつうの空気が入っています。もう片方には二酸化炭素をストローで入れます。
  2. どちらも同じように電球(太陽)であたためて、温度を計ります。
 

(実験結果例)

空気 二酸化炭素入り
はじめ 19度 19度
3分後 24度 26度

◇目には見えない二酸化炭素ですが、地球温暖化の大きな原因になっていることを理解するには十分な実験になりました。この実験の後に二酸化炭素がどうやってできるのか、なぜ増えているのかを子どもたちに考えさせると、授業がもりあがります。

実験2 ソーラークッカーによる水の温まり方
  1. ソーラークッカーのかさを太陽の光と直角になるようにセットします。
  2. やかんに水とうずらの卵をいれます。時間短縮のため冷たい水より、すこしぬるいくらいの水を入れます。
  3. やかんは黒いものを使用します。

◇季節や時刻、天気によっても温まり方はちがってきますが、一番速いときは約15分くらいで沸騰しました。

◇太陽が動くので15分くらいしたら角度を調整するようにします。

◇ふたをあけるときは、やけどをしないように声がけをします。

◇やかんの中にうずらの卵だと40個くらい入ります。

実験3 芝生とアスファルト、黒板と白板の温まり方、冷え方の違い
点灯(実験結果例)
芝生 アスファルト
最初の温度 22.5 22.5
1分後 35.0 36.0
2分後 37.0 42.0
3分後 40.0 44.5
4分後 41.0 46.0
  1. 芝生とアスファルトの入ったケースを用意します。大きさは40cm×30cmくらいです。
  2. 同じように電球(太陽)をあてて温度の変化を記録します。
  3. 温度は放射温度計を使用します。放射温度計の使い方をはじめに指導しておきます。
消灯(実験結果例)
芝生 アスファルト
1分後 30.0 37.0
2分後 26.0 35.5
3分後 25.0 33.5
4分後 23.0 32.5

◇はじめにどちらが温度が上がるか予想させました。全員の児童がアスファルトと答えました。児童の予想ではアスファルトと芝生を比べれば大きな差が出ると思っていたようですが,それほど差が出ないので「あれっ」という感じでした。

しかし,消灯後の温度変化を見ると「なるほど」と納得したようです。つまり芝生はあっという間にもとの温度にもどるのに対して,アスファルトはなかなか温度が下がらないのです。


3プログラムを作成、実践してみて

これまで小学校4年生や5年生を対象に実践してきました。地球温暖化という現象について数多く報道されているので,とても興味深く参加してくれました。一般には理解が難しいとされる,空気のあたたまり方の仕組みを実験を通して行うことにより,ある程度の理解はできたように感じます。
 全体的に話を聞いたり,実験の様子を見たりする活動が中心になっているので,最後に竹とんぼを使って遊ぶ活動は子ども達にとってとても楽しい活動になりました。広い校庭で思い切り遊ばせるのがポイントです。雨の場合には,体育館の利用も学校側にお願いしておくと良いです。
 また,ソーラークッカーの実験は,天候に左右されるので事前にお湯の沸く様子や,ゆで卵ができる様子を写真やビデオに撮っておき,提示できるようにしておくと良いと思います。
 今回の実践を通して,子ども達に環境問題を理解してもらうためには,実験や体験活動がとても重要であることが分かりました。



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