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「水の捜索人」

実施団体:仙台リバーズネット・梅田川

1「間接水」とは

 このプログラムの目的は、食料等物を作る為に多くの水が使われていることの学習を通じて、水の大切さ、物の大切さを伝える事にありますが、其の考え方の基本となる「間接水」とはどんな物、どんな考え方であるかを参加者に分ってもらわないと、ただの体験に終わってしまう危険性があるため、過去このプログラム実践上でもこの面に注力しました。
 今回は、「間接水」の概念を指導者より一方的に説明するのではなく、体験学習の手法に沿って参加者に参加させ一緒に成って学ぶように組み立てました。

『聞いたことは忘れる・見たことは思い出す・体験したことは理解する・・・・(体験学習)』

 「間接水」とは?ロンドン大学の教授・トニーアランさんが1990年代初頭に提唱され、日本では東京大学教授の沖さんが研究室で研究されています。
 食べ物でいえば野菜・お肉・お米、また自動車を作っている鉄板、お家を作っている材木等々でもそのものを作るために膨大な水が使われています。ただこの水は表面的には目で見ることが出来ない為「仮想水」とか「間接水」と呼ばれています。

《具体的な実施方法》

  1. 具体的な食材が出来る過程を追っていき、かく場面にて現れる「水」を検索させ、
    それが「間接水」である事を学習させる。
  2. 事例として・カレーライスを扱うと・・・・
    1. 準備品:カレーライスを作る為に必要な食材並びにその食材を作る為に必要な要素のカードを制作する。(各カードの裏にマグネットシートを付けておくとホワイトボード等が利用できる)
    2. 参加者を集め、「カレーライスを作る為には何が必要?」
  3. 次に「4つの主要食材を作る為には何が必要?」

 例えば「豚肉は何が無ければ出来ないか?」「豚」・・・「豚は何が無ければ大きくなれないか?」等々参加者に問い掛けて行き、「豚の飲料水」「豚の洗体水」「豚の餌を育てるための栽培水」等々を導き出し、これが豚肉にとっての「間接水」である事を説明します。
 時間があれば「豚肉」以外の食材についても、同じ方法にてかく食材に対する「間接水」を確認させて下さい。

2調理を省いて捜索を!

 「水の捜索人」のプログラム構成は、参加者により興味を持ち、理解を深めてもらう為、カレーライス等を実際に作り、食べ、この一杯のカレーライスに多くの「間接水」の存在を確認してもらうことから、水環境・食育等まで学習することにありますが、実際の調理を行うことはメリットでもあり次のようなデメリットにもなり、実践が限られる場合もあります。

  1. 時間が掛かる(カレーライスの場合でもクッキングに要する時間、約1,5時間程度)
  2. 調理・炊事可能な施設、場所が必要。
  3. 炊事指導者が必要。
  4. 食材等の費用が必要。

  そこで今回は、短時間で、場所も選ばず、簡単に実施できることに主眼を置いて組み立て、実践回数の増加と、実践場所の拡大を期待しました。


(ひき肉コロッケ)

《具体的実施方法》

  1. 献立カードの作成
    一般的な「献立」(ご飯・コロッケ・ぎょうざ・牛乳等々)
    カードを出来るだけ多く作る。
  2. 各献立ごとのレシピーから、その献立づくりに使用する食品名並びに使用量を調査、「間接水捜索表」を作る。
    ※「間接水換算値」(別紙:2)、「算出間接水」の欄は空白にしておき、参加者にて転記並びに算出しそれぞれ記入させる。(捜索活動)

〔間接水捜索表〕
献立名 使用食品 使用料(a)
  単位:g
ひき肉コロッケ 牛肉 20
豚肉 30
じゃが芋 50
人参 40
鶏卵 1ヶ
小麦粉 6
バター 12
合計
間接水(b)
 換算値
算出間接水
(a×b)単位:kg
23,000 460
6,100 183
867 43
867 35
190,000 190
2,900 17
23,000 276
1,204
  (3)ワークショップの進め方
参加者に「献立カード」  
        を選択させる。
参加者が選んだ「献立カード」と交換に
その該当する「捜索表」を手渡す。
「換算値表」と計算機を使い、
献立別の「間接水」を算出する。

※献立表の別紙:(1)(2)「献立表」をご参照願います。
※家庭に於いても使用食材別の重量を測定すれば総て算出可能です。

3間接水から温暖化へ!

 間接水のプログラムの目的は、食べ物等総ての物を作るために多くの水が使われている事を知り、作られたものを大切にしなければいけないと言う事と、併せ食糧自給率40%弱のわが国に於いてはその水が、海外の貴重な水を使っていることを知るところにあります。(海外ではほとんどの地区が日本ほど水に恵まれていない)
 そこで「水の捜索人」での捜索結果の見方を変え、食料自給率・フードマイレージ等々の考え方を利用して地球温暖化問題までプログラムを発展させました。
 プログラムの範囲拡大により、参加者の範囲が拡大され、子どもからシニア階層まで利用できるプログラムとして利用できると思われます。

 日常の家庭生活でのストップザ!地球温暖化対策と云えば節電・車の利用等が上げられますが、実は「食べ物」から温暖化の原因であるCO2の排出が、車等ガソリンについで多い事は余り気付かれていません。
 「食べ物」といっても、生産から消費、破棄されるまで多岐に亘っている為、改編に当っては「間接水」と密接な関係がある「食料自給率」から生産から店頭に至る、輸送面に的を当てて食料と温暖化にポイントをおきました。


《具体的実施方法》

  1. 「買い物・ゲーム」
     「水の捜索人」で使用した献立(例:カレールー)を使って、食料品からも多くのCO2が出ていることを実感する。「水の捜索人」プログラムと関連を持たせる為、その献立を作った食材の選び方を利用して、温暖化等地球環境負荷に関係があることを学習します。
     ※具体的ゲームの進め方は別紙(3)を参照願います。
  2. 「バイキング・ゲーム」
     わが国の食料自給率は40%を切った事が最近の報道で知らされましたが、日常生活では中々実感としては感じられません。「水の捜索人」のプログラムも食料自給率を学習して貰う事を目的の一つとしていますが、身近により実感を持って貰う為に「バイキング・ゲーム」を提案します。
     「バイキング・ゲーム」は「水の捜索人」の発展プログラムとして、開発・環境フォーラム・小学校等々数回の試行を重ねて不特定多数の参加者或いは決められたグループでも実施可能であることも実証しております。ゲームの概要は
    1. 各種の「献立カード」を作り、その中から参加者に任意に好きな「献立カード」をバイキング形式にて選択させます。
    2. 事前に献立別の自給率を農林水産省の自給率ソフト(農水省ホームページ)により算出、一覧表にしておきます。
    3. 参加者の選んだ個々の献立の自給率から全体の自給率(目安として平均値)を図示
      その結果をスタッフ或いはグループ内にて検討、振り返りをして下さい。

※本プログラムの 2. 以降は全てパソコンにて瞬時に結果が分るようソフト化しています。ご希望の方は「仙台リバーズネット・梅田川」までご連絡下さい。
(献立カードも貸付可)



別紙1:献立表(1)(PDF45KB)
別紙2:献立表(2)、間接水換算値表(PDF50KB)
別紙3:買い物ゲーム詳細(PDF571KB)

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