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「みのりの空間、里山で初秋の自然と暮らしを体験!」

実施団体:ネイチャーヴォイス

1企画準備

(1) 活動を行うために

  1. 地区の方々との交流や連絡を積極的に行い、活動への了解をいただきます。
  2. 活動の日時や流れを、できるだけ多くの地区の方々にお知らせしておきます。
  3. 可能であれば、雨天時に実施する予備のアクティビティーも準備しておきます。

(2) 安全の確保
 危険な場所の確認や、保険の加入を行います。

(3) ワークシートの作成

  1. 活動ルートを示した地図(簡略地形図や絵地図などわかりやすいもの)。
  2. 観察を補助し、振り返りを促進するための用紙として、観察ポイントをとらえた図面(資料1参照)、および自由に絵や感想を記録できるシート。
2プログラム実施

(1) 受付

  1. 参加者に名札とワークシートを渡します。
  2. 状況に応じて、防虫スプレーや携帯用蚊取り線香を配布します。
  3. トイレの場所を確認しておき、事前に行ってもらいます。

(2) ガイダンス

  1. アイスブレイク
     アイスブレイクを兼ねて、全員が自己紹介を行います。主催者は、状況をしっかり把握しながら、打ちとけあいと結束が深まるように働きかけます。
    • まず主催者自身が、手本となるような自己紹介を行います。
    • 活動に対する期待や希望、疑問を参加者に尋ね、全員で話題を共有します。
  2. 確認・注意事項
    • 安全確認として、危険な動植物に対する注意と防虫対策、活動に適した服装であるかを確認します。
    • 自然保護のために、採集の可否や歩行時の植物踏みつけについて説明を行います。
    • 活動マナーとして、私有地や耕作地に対する配慮を約束します。
  3. スケジュール
    • プログラムの流れ(それぞれのアクティビティーを実施する時間、場所、内容など)について、概要を説明します。

(3) 導入の段階

  1. フィールド概要の解説
    • 仙台市に見られる里山について、地理・歴史・生態の視点から、一般的特性を解説します。
    • 地形図から、樹枝状の水系や谷津、高さのそろった尾根といった地形的特徴を解説します。
    • 水田や畑地、ため池、スギ植林、コナラ林といった土地利用(景観単位)の実態を確認し、都心部の景観と比較します。地形図を用いる場合は特に、あらかじめ水系や景観単位を色分けして表示しておくことで、参加者の理解が早まるでしょう。
    • 里山のため池やコナラ林に固有な動植物を紹介します。絶滅が心配されている生物が少なくないことに言及してもよいでしょう。ここでは、自然そのものへの関心を高めさせます。
  2. 活動に対する意欲を高めます。
     これからの活動を通して、初秋の里山を構成する様々な景観や生きもの、農業、暮らしに関して、豊富な知恵を持った地区の方々に出会えそうな予感を与えます。

(4) 探求の段階

  1. 稲刈り体験
    ‘のこ鎌’を用いた伝統的な方法による稲刈りと、‘はせ掛け’を行います
    • 作業の進め方について、‘稲刈り名人’である農家の方々から指導を受けます。
    • ‘のこ鎌’の扱い方に気を配ります。
    • 参加者相互、参加者と農家の方との交流促進に努めます。
    • 参加者が泥の感触を確かめたり、水田の生態系に関心をもったりしながら、日ごろ食べているお米について改めて思いをめぐらせるように促します。
  2. 昼食
    地区の方々を招待して、参加者と一緒に昼食をとり、交流を深めます。
    • 地産地消の視点から、地区で収穫された野菜や県内産の食材を用いて郷土料理を作ります。
    • 参加者が稲刈りの感想を発表したり、水田や自然環境について感じた疑問を地区の方々に尋ねるなどして、両者の交流がスムースに運ぶように促します。
    • 地区の昔話や暮らしのお話を伺い、伝統的な生活様式を知るための「お屋敷探検」活動について興味を高めさせます。
    • 里山の風景や農業の様子を写した写真などがあれば、それらもパネルとして示しながら、里山の暮らしへの関心を深めます。
  3. お屋敷探検
    ‘里山の伝統的な暮らし’にかかわる様々な施設や機械類を見学させていただきながら、資源循環型社会の生活様式についてのイメージを深めます。
    • 訪問する農家を紹介し、活動の目的を説明します。加えて、プライバシーの侵害や迷惑な行為を慎むよう注意を促します。
    • 訪問する農家の方々とは事前に入念な打ち合わせを行い、見学内容やルート、説明していただく内容について確認をしておきます。

  ○ 探求のポイントとしては、次のようなものが考えられます。
  • 背戸山(母屋の背後に位置し、日常生活と関わりの深い小山)から湧き出す水の利活用や管理方法
  • 背戸山の樹林の利活用や管理方法
  • 竹林や屋敷林の利活用や管理方法
  • 製炭作業
  • 自家製の農機具や道具類
  • 栽培されている山菜や薬草の利用
  • 牛や馬の役割と農業の変遷
  • 四季それぞれの農作業や行事
  • 野生動物とのふれあい

(5) 参加者の振り返り・気付きの提供

  1. 活動の振り返り
    • 一連の活動を振り返りながら、自然と共生する里山の暮らしについて、質疑応答や意見交換を行います。
    • それぞれが記録してきたワークシートを見返し、考えをまとめる時間を設けます。
  2. 気付きの提供
     各学年の学習内容に従って、参加者の気付きを促します。
    • 水田や背戸山に生息する動植物と、動植物とともに暮らす里山の人々の生活について考えます。
    • 背戸山の樹木を利用した薪炭や、そこから湧き出る水の利活用といった視点から、資源循環型社会について興味を深めます。
    • 大量消費型の都市の生活を客観的に見つめ直します。

〜里山でできるいろいろな活動〜

  今回提案したプログラムは、里山の農作業や暮らしの仕組みを一日かけて体験し、秋の里山を満喫するというものですが、それぞれの活動を別々に、2時間程度のプログラムとして実施することもできます。また、四季を通じて様々な表情を見せる里山では、これらのほかにもいろいろな活動が可能です。

 たとえば、

  • 種まきから収穫までの一連の農作業体験
  • 下枝刈りや間伐といった森林施業体験
  • 炭焼き体験
  • ネイチャークラフトや竹細工体験
  • 水田やため池の生き物観察(植物・動物・昆虫など)
  • 沢登り

などが考えられます。
 里山には、活動時間や季節、活動する場所ごとに、地域の自然や生活様式を学習するための素材がたくさんあります。



3主催者の振り返り・今後への活かし方
 

 活動を振り返り、改善を図るために、参加者(児童と保護者)、地区の方々、主催者など様々な視点から検討を加えます。

(1) 参加者に対するアンケートの実施

  1. 活動を知ったきっかけ
    • 新聞やインターネットなどで参加者を募集した場合に確認し、次回開催の参考にします。
  2. 活動時間や難易度
    • 参加者の年齢や学年に沿った活動であったか、確認します。
  3. 里山で体験してみたいことなど
    • 参加者がどのような活動に興味を持っているのか、具体的に把握します。

(2) 地区の方々へのお礼とヒヤリング

  1. 講師を引き受けてくださった方をはじめ、地区の方々に活動終了の報告をします。
  2. 地区の方々からも、具体的な意見・要望を伺います。

(3) 主催者と活動補助者の振り返り
 参加者や地区の方々から寄せられた意見・要望をもとに、総合評価を行います。活動の様子をビデオや写真で記録してあれば、それらを見直すことも有効です。

(4) 関係者全員への活動報告
 参加者や地区の方々、活動補助者など関係者全員に活動報告をします。報告の中には、活動時の写真や総合評価の概要を掲載します。また、次回の活動予定について記載してもよいでしょう。

〜市民アンケートの結果から〜

 里山でどのようなことを学びたいか、今回の催しに参加してくださった市民のみなさん12名に尋ねました(ネイチャーボイス、平成16年10月実施)

 質問
   里山について詳しく知りたい内容はありますか(複数選択式)

 結果
   ・生き物                   25%
   ・暮らしの変遷              25%
   ・地域の歴史               16%
   ・お屋敷の様子              16%
   ・農業の変遷               13%
   ・その他(現在の暮らしや農業など)   5%


 市民の方々は、里山のいろいろな側面に興味をもっているといえます。活動を一度きりで終わらせるのではなく、様々な視点から、活動を繰り返し実施していくことが大切といえます。



資料 ワークシート「お屋敷探検に用いた背戸山断面図」(PDF 217KB)


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